はじめに:BESSの家とは何か
注文住宅の購入を検討している方なら、一度は「BESSの家」という名前を聞いたことがあるのではないでしょうか。BESSの家は、木の温もりと自然素材にこだわった高品質な注文住宅を提供する日本の住宅メーカーです。1985年の創業以来、環境と人間の調和を大切にし、「家は住まい手のライフスタイルに合わせた究極のオーダーメイド」をコンセプトとしています。
BESSの最大の特徴は、無垢の木って、生きてる。いつまでも発見がある。だからBESSの家は、年々おもしろくなる家という理念にあります。BESSは「住むより楽しむ」をコンセプトに家づくりをしている住宅ブランドで、単なる居住空間ではなく、家族とともに成長し続ける住まいを提供しています。
この記事でわかること:
- BESSの家の詳細な価格相場と坪単価
- 商品ラインナップ別の価格比較
- 実際の建築総額と内訳
- 他社ハウスメーカーとの価格比較
- メンテナンス費用と維持費の詳細
- 価格を抑えるコツと注意点
BESSの家の基本価格情報
坪単価の詳細
BESSの家の坪単価は、選択する商品や仕様によって大きく異なります。最新の調査データによると:
坪単価の範囲:
- 60〜90万円程度(基本モデル)
- 約68万円~100万円の範囲(フルスペック仕様)
- 47万円~69万円(最安値モデル)
この価格幅は、BESSが提供する多様な商品ラインナップと、自由度の高いカスタマイズオプションによるものです。
建物本体価格の実例
実際の建物本体価格を商品別に見てみましょう:
商品名 | 坪数 | 価格帯 | 坪単価目安 |
---|---|---|---|
WONDER DEVICE | 25.5〜37.8坪 | 1,880〜2,510万円 | 66.4〜73.7万円 |
程々の家 | 27.7〜39.6坪 | 2,756〜3,595万円 | 90.8〜99.5万円 |
カントリーログ | 30〜40坪 | 2,300〜3,400万円 | 76.7〜85.0万円 |
栖ログ(平屋) | 14.4〜27.6坪 | 1,366〜1,858万円 | 94.9〜67.3万円 |
総額での価格目安
30坪で1,500万円~2,400万円、35坪で1,750万円~2,800万円、40坪で2,000万円~3,200万円程度が建物本体価格の目安となります。
しかし、実際の建築総額はこれに付帯工事費や諸経費が加わるため、付帯工事費や諸経費などで2割~3割程度プラスした金額が建築総額になることを覚えておきましょう。
商品ラインナップ別詳細価格
1. WONDER DEVICE(ワンダーデバイス)
コンセプト: WONDER DEVICEは、暮らしを楽しむための装置。余白たっぷり、だから自由。あなたの個性で、大好きなWONDERになる
価格詳細:
- ベーシックフェイス「NAKED」:1,880万円〜2,510万円
- 坪単価:66.40万円〜73.72万円
- 特徴:モダンなガルバリウム外壁と木材の組み合わせ
価格を抑えたい方におすすめ: 価格重視で商品を選びたい方は、「WONDER DEVICE」を検討してみると良いでしょうとされており、BESSの中では比較的リーズナブルな選択肢です。
2. 程々の家(ほどほどのいえ)
価格詳細:
- 2024年4月時点でのモデルプランの標準価格は、2,756万円(27.7坪) ~ 3,595万円(39.6坪)
- 坪単価:86.66万円〜113.05万円程度
- モデル展開:「八風」「七色」「十露」の3タイプ
特徴: どっしりとした甲羅屋根が特徴的で、堂々とした佇まいが魅力で、帰るたびに安心できる家となります。
3. カントリーログ
価格動向: 今BESSのカントリーログハウスのモデルが2,300万〜3,400万となっている
価格上昇の背景: ウッドショック、コロナ禍、世界的な政情不安などによる資材、原料高騰、これまでオプションだったものを標準に変更、材料の変更に伴う運送、設備関連のコスト増などが影響しています。
標準装備: 今のカントリーログハウスは薪ストーブが標準で付いてくる
4. 栖ログ(すみかログ)- 平屋タイプ
価格詳細:
- 14.4坪だと1,366万円、27.6坪で1,858万円
- 特徴:平屋と小屋とログとの、独創的な出会い。余計はいらない。ルールはすくなく。ただ自由
タイプ展開: S、M、Lの3つのサイズから選択可能で、小屋裏空間も活用できます。
5. BESS DOME
特徴: ドーム型の個性的な形をしていることです。室内には丸い空間が広がるので、自由度の高いさまざまな暮らしを楽しめます
価格: 特殊な構造のため価格は高めに設定されており、個別見積もりが必要です。
実際の建築総額事例
リアルな建築実例
【林田ハウス:建築時の条件】・BESSの家モデルはカラマスⅢ 2018当時売価が約1900万円・400坪 850万円の土地を購入という実例では:
総額内訳:
- 建物自体 約1900万円、土地・土地取得にかかる諸雑費 約1,000万円、その他 約1,100万円
- 合計:約4,000万円
「その他」の詳細:
- 杭打ち工事(地盤改良)
- 地上げ(盛り土)工事
- 測量・農地転用費用
- 薪ストーブ設置工事:約150万円
- 上下水道引き込み工事
- 間取り変更工事:約250万円
平均的な契約金額
BESSを展開するアールシーコアのIR資料によれば、2020年度の契約棟数は726棟、契約高は136億1,300万円です。この数字から2020年度の平均「棟」単価を算出すると1,875万円となっています。
他社ハウスメーカーとの価格比較
同価格帯のハウスメーカー比較
ハウスメーカー | 坪単価目安 | 特徴 |
---|---|---|
BESS | 60〜90万円 | ログハウス専門 |
一条工務店 | 60〜80万円 | 高性能住宅 |
住友林業 | 70〜100万円 | 木造高級住宅 |
アキュラホーム | 50〜80万円 | ローコスト〜中級 |
ログハウス専門メーカーとの比較
「BinO」「TALO」「HONKA」はログハウスを手掛けるハウスメーカーですが、坪単価に大きな差はありません
価格帯の位置づけ: 他のハウスメーカーと比較をすると中間に位置する坪単価、高くもなく安くもないといった価格帯と評価されています。
メンテナンス費用と維持費
メンテナンス費用の実態
BESSの家を検討する際に必ず考慮すべきなのが、建築後のメンテナンス費用です。
定期メンテナンス費用:
- 5年ごとに20-30万円、10年毎に100万円程度はメンテナンスにかかります
- 紫外線や雨で外側の木が痛むので、定期的に保護用の塗料を塗る必要あり、手間もお金もかかります
外壁塗装の頻度:
- 初回は2~3年目に実施、その後は5~10年間隔を目安に塗り直しが必要
BESSのサポート体制
メンテナンス積立制度: 将来のメンテナンスに向けて、費用を確実に準備できるように、BESSが積立制度をご用意。引き渡し直後から、無理なく着実に積み立てていけるので、大切な家をしっかり維持していくことができます
保証制度:
- 引き渡し後5年間のログ壁腐朽保証
- 10年目以降はBESSの定期メンテナンスを実施することで、次の10年を保証。これをくり返し最長60年間にわたり、構造躯体・防水に関わる住宅瑕疵を保証
長期的な維持費試算
30坪のBESSの家を50年間維持する場合の概算:
項目 | 頻度 | 単価 | 50年間総額 |
---|---|---|---|
外壁塗装 | 5-10年毎 | 50-80万円 | 300-500万円 |
大規模メンテナンス | 10年毎 | 100万円 | 500万円 |
日常メンテナンス | 年間 | 10-20万円 | 500-1,000万円 |
合計 | – | – | 1,300-2,000万円 |
価格を抑えるコツと注意点
費用を抑える方法
1. 商品選択で価格調整 そもそも価格の低い商品を選んで家づくりをするという手段もあります。BESSでは用意されている様々な住宅プランの中でも、比較的安いのが「WONDER DEVICE」です
2. オプションの精査 オプションはもちろん少なければ少ないほど安くなります。ですが、1度きりの家づくりでこだわらないのも勿体無いです。こだわりたい場所にだけ、本当に必要かどうか見極めた上で厳選して採用していく
3. 株主優待の活用 BESSの株式を500株保有し、株主優待を受けることで、建物価格を1%値下げしてくれる「BESSのログ小屋 IMAGOの購入割引特典」がもらえます
値引きに関する注意点
値引き交渉について: BESSは一貫して「個別の値引き交渉には応じない」というスタンスを貫いている住宅メーカーです
代替手段: 値引きができない分、特典をもらうことができます。グレードに合わせて「BESSガジェット」をもらえるので、好きな商品と交換することが可能
BESSの家を選ぶべき人・避けるべき人
選ぶべき人の特徴
1. DIYや手入れを楽しめる人 ログハウスの魅力は木の温もりだけではありません。住みながらいろいろとカスタムできるのがポイントです
2. 木の温もりを重視する人 木が大好きな人は、鉄やコンクリートで建てられた住まいに冷たさを感じます
3. 長期的な視点を持てる人 定期的なメンテナンスは必要ですが、適切に管理すれば100年以上住み続けることも可能
慎重に検討すべき人
1. メンテナンスを負担に感じる人 手間がかかるのはログハウスの魅力でもありデメリットでもあります。自分たちでお手入れするのが面倒、大変そうだと感じる方はログハウスは避けた方が良い
2. 高い住宅性能を求める人 気密性・断熱性については過度な期待はしない方がいいでしょう
3. 収納を重視する人 収納がたくさんは作れません。不可能なわけではないのですが、オプション料金がかかります
購入前に確認すべき重要ポイント
契約前のチェックリスト
1. 総額の把握
- 建物本体価格
- 付帯工事費(地盤改良、外構等)
- 諸経費(設計料、申請費用等)
- 土地取得費用
2. メンテナンス計画
- 年間メンテナンス費用の試算
- 積立制度への加入検討
- DIY対応可能範囲の確認
3. 住宅性能の理解
- 断熱性能の確認
- 気密性能の把握
- 耐震性能の詳細
資金計画のポイント
住宅ローン計画: 建物価格だけでなく、長期的なメンテナンス費用も含めた資金計画を立てることが重要です。
緊急時資金: 木造住宅特有の突発的なメンテナンスに備えて、緊急時資金も準備しておきましょう。
実際の施主の声
満足している声
ログハウスって意外と高いのかなと思ったのですが、BESSの場合は比較的低価格で家を建てることができました。いろいろなものが結果的に予算内で済みましたよ
営業マンがログハウス住宅にほれ込んでいる人で、わたしたち家族と価値観がぴったりあったことが決め手でした
注意すべき声
残念だけどBESSは風が苦手で、風吹くと逆流する薪ストーブなんて洒落にならないですね。ちなみに雨漏りも起こるので、雨が強い地域やよく降るエリアは注意しないと水で最悪なことになる場合もあります
10年保証がありますが、その後は絶対にお金がかかるので経済的余裕がある人じゃないと大変だと思います
まとめ:BESSの家の価格を正しく理解する
BESSの家の価格について、重要なポイントをまとめます:
価格の特徴
- 坪単価:60〜100万円(商品・仕様により変動)
- 建物価格:1,400〜3,600万円(30〜40坪想定)
- 総建築費:建物価格の1.2〜1.3倍が目安
長期コストの考慮
- メンテナンス費:年間10〜20万円
- 大規模修繕:10年毎に100万円程度
- 50年間の維持費:1,300〜2,000万円
購入判断のポイント
- 初期費用だけでなく維持費も含めた総合的な資金計画
- メンテナンスを楽しめるライフスタイルかどうか
- 木の温もりや自然素材への価値観
- DIYや手入れに対する姿勢
BESSの家は単なる住宅ではなく、「家族とともに成長する住まい」です。価格だけでなく、そのライフスタイルに共感できるかどうかが、満足度の高い家づくりの鍵となります。
次のステップ
BESSの家を検討している方は:
- 複数商品の比較検討
- 実際の展示場見学
- 詳細見積もりの取得
- 他社との比較検討
- 資金計画の精査
これらのステップを踏んで、納得のいく家づくりを進めていきましょう。
この記事は2025年6月時点の情報を基に作成されています。価格や仕様は変更される可能性がありますので、最新情報は直接BESSにお問い合わせください。